ファクタリング

ファクタリングの債権譲渡登記とは?利用者にとってデメリットはあるのか

2024年6月25日

債権譲渡登記とは_きくじろう

ファクタリングの債権譲渡登記について

ファクタリングは、事業主が保有する売掛債権(お客様からの未払いの請求書)をファクタリング会社へ売却し、現金を早期に手に入れる仕組みです。
ファクタリングを利用する際は、債権譲渡登記を求められる場合があります。債権譲渡登記は、ファクタリング会社がリスク管理を行うために重要ですが、利用者にとっては少し負担になるものです。そのため、債権譲渡登記の必要性やその影響をしっかりと理解しておくことが大切です。
この記事では、債権譲渡の基本や債権譲渡登記の目的やメリット・デメリットなど説明していきたいと思います。

債権譲渡とは

債権譲渡とは、債権(お金を受け取る権利)を他の人や会社へ譲渡することを指します。例えば、A社がB社に対して持っている100万円の債権をC社に譲渡する場合、C社がその100万円を受け取る権利を持つことになります。

債権譲渡登記とは

債権譲渡登記とは、債権を譲渡した事実を法的に公示する手続きです。これにより、第三者に対してその債権が譲渡されたことを明確にし、譲渡したことの証拠として利用することができます。

債権譲渡登記をする目的

債権譲渡登記が必要になる背景として、一つの債権が複数のファクタリング会社に譲渡されるトラブル(二重譲渡や手続きの誤りなど)を防ぐ目的があります。通常、2社間ファクタリングでは売掛先へ通知をしないため、別の第三者が債権の所有を主張する可能性があります。その場合に、第三者の主張へ対抗できるよう債権譲渡登記をするのです。

債権譲渡登記のメリット・デメリット

メリット

  • 手数料を抑えられる
    債権譲渡登記をすることによって、ファクタリング会社は売掛先より回収できなくなるリスクを軽減することができます。そのため、手数料を抑えることができるようになります。また、債権譲渡登記の情報は法務局で閲覧可能ではありますが、閲覧には手数料がかかるため、閲覧される可能性は低いと思われます。

デメリット

  • 登記費用がかかる(利用者負担)
    登録免許税が1件につき7千500円または1万5千円かかります。登記手続きを司法書士へ依頼する場合は、おおよそ数万円から10万円程度かかります。
  • 融資の審査に影響を及ぼす可能性がある
    金融機関は債権譲渡登記の履歴を財務状態の指標として見ています。財務状況が不安定とみなされ、融資を受けづらくなる可能性があります。

まとめ

債権譲渡登記には手数料低減のメリットがありますが、同時に登記費用の負担や手間もあります。これを避けたい場合は、登記不要のファクタリング会社を選ぶとよいでしょう。登記不要なことでそのような負担は減りますが、手数料が高くなる傾向があるため、総合的に判断して利用を検討しましょう。

  • この記事を書いた人
きくいちFP事務所編集部

小さな会社の資金調達 編集部

事業資金にまつわる豆知識 ”きくじろう” をお届けします!

-ファクタリング