ファクタリングは、数%から30%前後と手数料率に大きな開きがあります。資金繰り改善のためにファクタリングを利用してみたものの、手数料が高くて経営を圧迫させてしまった経験がある方もいるかもしれません。
ファクタリングを利用する際は、当然ながら手数料が安い方が望ましいですよね?今回は、ファクタリングの手数料率を1%でも抑える方法をご紹介します。
ファクタリングの手数料を抑える4つの方法
3社間ファクタリングを利用する
3社間ファクタリングは、売掛先が契約に参加しない2社間ファクタリングと比べて、売掛金の未回収リスクが低いため、手数料率も低く設定されています。具体的な手数料率の目安は以下の通りです。
- 2社間・3社間ファクタリングの手数料率の目安
手数料率 | |
---|---|
2社間ファクタリング | 10~30%前後 |
3社間ファクタリング | 1~10%前後 |
2社間ファクタリングでは、売掛先へ債権譲渡の通知をせず、利用者が売掛金の回収とファクタリング会社への振込を行います。この回収の間に、利用者による資金の使い込みリスクがあるため、手数料率が高く設定されています。
これに対し、3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社が直接売掛金を回収をするため、利用者による使い込みリスクが発生しません。そのため、比較的低い手数料率でファクタリングを利用することができます。
ただし、3社間ファクタリングを利用する際は、売掛先にファクタリングを利用することが知られるため、売掛先の理解と了承が必要になります。
※2社間・3社間ファクタリングの詳細については、以下の記事で解説しています。
信用度が高い取引先の売掛金を売却する
ファクタリングの審査では、売掛金が未回収になるリスクを抑えるために、売掛先の信用度が重要視されます。ファクタリングの手数料率へ影響しやすい主な要素は以下の通りです。
- 売掛先の規模や業績による手数料率の違い
規模 | 業績 | |
---|---|---|
手数料率が低くなる | 大企業 | 黒字 |
手数料率が高くなる | 中小企業 | 赤字 |
中小企業や赤字経営の会社は、経営が悪化すると売掛金の支払いが難しくなる可能性が高いため、ファクタリング会社は未回収のリスクを考慮して手数料率を高く設定します。
一方、大企業は資金調達手段が多く(株式の発行等)、たとえ赤字であっても比較的手数料率を低く設定する傾向があります。
支払日が近い売掛金を売却する
複数の売掛金を持っている場合は、支払日が近い売掛金を売却することで、手数料率を抑えられる可能性があります。
支払いまでのサイクルが長く、支払日の到来が遅いほど、ファクタリング会社は売掛先の倒産リスクを懸念し、手数料率を高く設定する傾向があります。
ファクタリングを高額で利用する
ファクタリング会社は、買取をする売掛金が高額になるほど手数料率を低く設定する可能性があります。
例えば、売掛金30万円と100万円でファクタリングを利用するケースを比較すると、違いは明白です。
- 売掛金30万円と100万円でファクタリングを利用した場合の手数料
買取金額 | 手数料率 | 手数料 |
---|---|---|
30万円 | 20% | 6万円 |
100万円 | 20% | 20万円 |
100万円 | 10% | 10万円 |
表のとおり、売掛金30万円を手数料率20%で利用すると、ファクタリング会社は6万円の手数料収入を得ることができます。それに対して、売掛金100万円を半分の手数料率10%で利用したとしても、ファクタリング会社は10万円の手数料収入を得ることができます。
つまり、ファクタリング会社は売掛金の買取が高額になるほど手数料収入が大きくなるため、手数料率を低く設定する可能性が高くなります。
※売掛先との取引状況や取引の内容により手数料率は変動する可能性があります。
まとめ
ファクタリング手数料は契約形態によって大きく異なりますが、工夫次第で手数料を安く抑えることができます。
資金調達を検討している方で、売掛先の信用度が高い場合や理解がある場合には、ファクタリングを検討してみるのもいいかもしれません。