利益率は会社の健全性を評価する重要な指標です。利益率が高いほど、企業は効率よく利益を上げていると判断され、投資家や銀行からの信頼が得やすくなります。しかし、多くの企業は利益率の低下に悩んでおり、継続されることで赤字転落や融資の難航が懸念されます。そこで、役立つ手段が「ファクタリング」です。
今回は、利益率を向上させるためにファクタリングを活用する方法を紹介します。
利益率とは?主な3種類の指標
利益率とは、企業の利益を売上高に対する割合で表した指標です。この指標は、企業がどれだけ効率よく利益を上げているかを示します。主に以下のような種類があります。
粗利益率
粗利益率とは、売上高から売上原価を引いた粗利益を売上高で割ったもので、企業が商品の販売から得られる基本的な利益を示します。粗利益率が高いほど、商品の原価に対して高い利益を得ていることを意味します。
営業利益率
営業利益率とは、売上高から営業費用を引いた営業利益を売上高で割ったもので、企業の主要な営業活動による利益を示します。営業利益率が高いと、企業の主要な営業活動が効果的に利益を生んでいることを示します。
純利益率
純利益率とは、税引き後の純利益(=最終的な利益)を売上高で割ったもので、企業の全体的な収益性を示します。純利益率が高いほど、企業が効率的に経営され、総合的に利益を上げていることを示します。
利益率を上げる方法
利益率を上げるためには、収益を増やすこととコストを削減することが鍵となります。具体的には以下のような方法があります。
収益を増やす
- 売上高を上げる
新しい市場や顧客層、販売チャネルを開拓することで売上を増加させることができます。また、付加価値を提供し、適切な値段設定を行うことで利益率を高めることが可能です。
コストを削減する
- 売上原価を下げる
仕入れは、一定数量以上の仕入れで単価が下がる場合が多く、大量仕入による割引を活用することが有効な方法です。また、外注先や仕入先の見直しにより、現在の業者よりも安価で質の良い業者を探すことも有効です。
最も簡単な方法は、前払いを条件に値引き交渉を行うことです。特に中小企業の場合、現金の流動性が重要なため、前払いに応じることで値引きを得られるケースが多いです。また、長期契約やリピート発注により、仕入先との関係を強化し、安定した取引を保証することで価格の割引や特別な条件を提供してもらえる場合もあります。
売上原価を下げやすいポイント
- 売上原価の内、外注費や仕入代金が大半を占めている
- 料金が固定されておらず、外注先や仕入先へ値引き交渉ができる
- 支払いが掛け払いになっている
- 外注先や仕入先が中小企業である
利益率を上げるためのファクタリング活用法
(参考)ファクタリングとは
ファクタリングとは、売掛金を現金化する資金調達方法です。多くの会社は、商品やサービスを提供した後に代金を受け取る「信用取引」を行っています。この取引で発生する売掛金は、支払期日までの間、会社が代金を受け取る権利を持っている状態を指します。
※ファクタリングについては以下の記事で解説しています。
ファクタリングで収益を増やす
- 売上高を上げる
ファクタリングを利用することで即時に資金を得られるため、原材料の仕入れや生産を増やし、販売機会を逃さずに済みます。また、資金が潤沢になることでマーケティングやプロモーション活動へ投資を行い、売上の増加を促進することができます。
ファクタリングでコストを削減する
- 売上原価を下げる
前述したように前払いを条件に仕入価格を値引きできるケースは多くありますが、仕入時に現金が不足していると交渉自体ができません。ファクタリングを利用することで売掛金を現金化し、その資金を外注先や仕入先への前払いに充てることができます。これにより、通常の支払条件よりも有利な取引条件を引き出せる可能性があります。
ファクタリングには手数料がかかりますが、その手数料を支払ってでも前払いで値引交渉を行うことで、結果的に仕入コストを下げることができます。仕入価格が少しでも安くなる分利益も増加するため、ビジネスチャンスが広がります。 - 資金調達コストを下げる
短期の資金調達では、融資と比べファクタリングの手数料が低く設定されているケースが多く、資金調達にかかる利息や手数料のコストを削減できます。
このようにファクタリングを活用することでキャッシュフローが改善され、会社の利益率向上につながります。
まとめ
利益率を上げるためには、コスト削減が有効です。ファクタリングを活用して資金繰りを改善することで、コスト削減につながる可能性もあります。ただし、ファクタリングには手数料がかかるため、利益率が下がらないよう注意が必要です。
資金調達に関するお悩みは、お気軽に「小さな会社の資金調達」までお問い合わせください。