ファクタリングには審査が必要ですが、法人に比べて個人事業主が審査に通過するのは難しいとされています。しかし、適切な対策を講じることで、審査通過率を上げられる可能性があります。
今回は、個人事業主がファクタリングの審査に通りにくい理由とその対策について解説します。
※本記事ではファクタリングの説明は行いません。ファクタリングの詳細については、以下の記事をご参照ください。
個人事業主がファクタリングの審査に通りにくい4つの理由
事業規模が小さい
ファクタリングでは売掛債権の買取りを行うため、売掛先の倒産などによる回収時のリスクが、審査において重要なポイントとなります。個人事業主は法人と比べて売掛先が小規模な企業である場合も多いため、安定性が評価されにくく、審査が厳しくなる傾向があります。
売掛債権が少額
個人事業主が保有している売掛債権は、法人と比べて少額であるケースが多く、ファクタリング会社の収益性が低くなるため、審査に通りにくくなっています。
経営状況が不透明
個人事業主の中には税理士を利用せずに自分で帳簿を作成している方もいますが、そのような書類は信頼性が低いと見なされることがあります。そのため、経営状況が正確に把握されず、審査に悪影響を及ぼしている可能性があります。
債権譲渡登記ができない
ファクタリング会社は未回収時のリスクヘッジとして、売掛債権の所在を明らかにする「債権譲渡登記」を行うことがあります。しかし、個人事業主は債権譲渡登記を行えないため、審査において不利になることがあります。
※債権譲渡登記については、以下の記事で解説しています。
個人事業主が審査に通りやすくなるための5つのポイント
売却する売掛債権は信用力の高い企業を選ぶ
ファクタリングは、売掛債権の信用度が重要です。売掛先との取引実績があり、経営が安定している企業との売掛債権を用意することが大切です。
複数の売掛債権を売却する
ファクタリング会社は、複数の債権を買取ることで未回収のリスクを分散できると考え、審査が通りやすくなることがあります。
必要書類を漏れなく揃える
審査に必要な書類はできる限りすべて準備しましょう。書類提出の拒否や不足書類が多い場合には、審査で適切な判断がされにくくなり、不利になる可能性があります。
丁寧な受け答えを心がける
ファクタリングの審査では、面談が行われることが多く、その際に人柄も重要視されることがあります。丁寧な受け答えや真摯な対応が求められ、虚偽の申告は厳禁です。
3社間ファクタリングを利用する
3社間ファクタリングの場合は、売掛先も契約に参加するため、売掛債権の存在が明らかになります。また、売掛金の入金は、売掛先から直接行われるため、利用者による資金使い込みのリスクがなくなり、審査に通りやすくなる傾向があります。
まとめ
ファクタリングの審査が通らない場合には、必ず理由があるため、その理由を把握して適切な準備を行いましょう。これにより、個人事業主でも審査の通過率を上げることが可能です。また、個人事業主の買取を積極的に行っているファクタリング会社も存在するため、事前調査をしっかり行うことも重要です。
審査に不安がある方は、「小さな会社の資金調達」へお気軽にご相談ください。