不動産担保ローン

無担保ローンと有担保ローンの違いと、担保の種類について解説

2024年6月26日

無担保ローンと有担保ローンの違い_きくじろう

ローンの種類

一言にローンと言っても様々な種類があり、条件や返済に関してもそれぞれ異なります。また、ローンを組むにあたっては、無担保ローンと有担保ローンにわかれます。担保とは、もし返済できなくなったときに代わりに差し出して返済に充てるもののことです。

無担保ローン

無担保ローンは、借入時に物的担保や人的担保を提供する必要がないローンです。債務者の信用力や収入、信用スコアなどに基づいて貸付が行われます。信用情報機関へ登録されるケースが多く、延滞事故などの情報が情報機関に登録されます。例えば、クレジットカードのキャッシング機能やカードローンなどが挙げられます。無担保ローンには以下のような特徴があります。

  • 物的担保や保証人が不要なため、手続きが簡単で迅速
  • 担保がない分、貸し手にとってリスクが高いため、一般的に金利が高く設定される
  • 無担保であるため、借入限度額が比較的低くなることが多い。
  • 借入金の使用用途に制限がないため、自由に使うことができる。

有担保ローン

有担保ローンは、特定の物や財産を担保に提供する必要があります。債務者が債務を履行できない場合、貸し手は担保物を売却して債務を回収します。この際には登記手数料などが発生することが一般的で、諸費用がかかる場合があります。主な有担保ローンには住宅ローン・自動車ローン・不動産担保ローンなど挙げられ、有担保ローンには以下のような特徴があります。

  • 不動産や車、貴金属などの担保を提供する必要がある。
  • 担保がある分、貸し手にとってリスクが低いため、金利が低く設定されることが多い。
  • 担保の価値に応じて、借入限度額が高く設定されることが多い。
  • 担保物の評価や担保設定手続きが必要なため、手続きに時間がかかることが多い。

担保の種類

人的担保

人的担保は、第三者が債務者の返済を保証する方法です。債務者が借金を返済できない場合、保証人(連帯保証人など)が代わりに返済義務を負います。また、物的担保が不要であるため、資産を持たない債務者でも保証人を立てることで借入が可能になります。その代わり、保証人の信用力や支払能力に依存するため、信頼できる保証人を見つける必要があります。

物的担保

物的担保は、特定の物や財産を担保にする方法です。債務者が借金を返済できない場合、担保物を売却することで借金を回収できるので、債権者は損失を最小限に抑えることができます。
担保物の価値に依存するため、担保物が十分な価値を持っている必要があります。

  • 不動産
    土地・建物のような不動産には、抵当権や根抵当権が設定されます。抵当権は、特定の債務を担保するために設定される権利です。不動産などの財産を担保にすることで、債務者が債務を返済できない場合に債権者がその担保物を競売などで処分して、借金を回収することができます。根抵当権は、将来発生する複数の不特定の債務を担保するために設定される権利です。これは、取引が継続的に行われる場合に便利で、銀行と企業間の取引などでよく使われます。
  • 有価証券
    株式・受取手形・社債・公債(国債・地方債の総称)といった有価証券は、有価証券担保差入書などの契約書を締結し、有価証券の現物を金融機関に預けることで担保を設定します。
  • 指名債権
    指名債権とは売掛金・工事請負代金・割賦販売代金債権・診療報酬債権・預金などです。売掛金、工事請負代金、割賦販売代金債権の場合は、一般的には、債権譲渡契約を締結し、債権譲渡登記をすることで担保を設定します。
  • 動産
    動産とは機械設備・船舶・自動車・航空機・牛などの畜産物などをいいます。動産は、動産譲渡契約を締結し譲渡担保登記をすることで、担保を設定します。

まとめ

無担保ローンは手続きが簡単で迅速ですが、金利が高く借入限度額が低いです。一方、有担保ローンは金利が低く高額の借入が可能ですが、手続きが複雑です。借入目的や自身の財産状況に応じて、最適なローンを選択することが重要です。

  • この記事を書いた人
きくいちFP事務所編集部

小さな会社の資金調達 編集部

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