担保評価額とは
担保評価額とは、不動産の市場価値を評価して決定した金額を指します。この評価は、市場価格(不動産が現在売却可能な価格)を基にして、金融機関や専門の評価会社が独自の基準で算出します。担保評価額は、不動産の売買、賃貸、担保、相続など様々な場面で必要とされます。特に、不動産担保ローンは通常長期間にわたって返済されるため、将来の市場価格の下落リスクも考慮して評価されます。
市場価格の求め方
市場価格とは、その不動産が現在どれくらいの価格で取引されるかを示すもので、場所や大きさなどで決まります。特に土地の価格が大きな影響を及ぼします。以下に、土地と建物、マンションの評価方法を詳しく説明します。
土地の評価
土地の評価には「路線価」や「基準地価」などの指標が用いられます。
- 路線価 : 道路に面した土地の1㎡あたりの価格で、毎年1月1日時点の価格がその年の7月から8月に国税庁によって発表されます。
- 基準地価::都道府県が指定した全国約2万地点の基準値での1㎡あたりの標準価格で、その年の7月1日時点の価格が毎年9月に都道府県によって発表されます。
土地の評価額は、「路線価」や「基準地価」に土地の面積を掛け合わせることで算出されます。
建物の評価
建物の評価は、再建築した場合にかかる費用(再調達費用)を基に算出します。この評価には建物の床面積や残存年数(法定耐用年数から築年数を引いた年数)が影響します。法定耐用年数は建物の構造によって異なり、木造で22年、鉄筋コンクリート造で47年です。
マンションの評価
マンションの評価には、土地や建物の評価方法を組み合わせて行われますが、特有のポイントがあります。
同一マンション内や近隣の類似物件の取引事例を基に評価します。同じマンション内の異なる階層や間取りの物件を比較することで、価格差を把握しやすくなります。
また、賃貸マンションの場合、将来的な賃料収入を基に評価します。賃貸需要や市場動向を考慮し、予想収益を現在価値に割り引いて評価額を算出します。
新築分譲マンションの評価では、新築時の分譲価格を基にし、経年による価格変動を考慮して評価します。新築時の価格やその後の価格推移を基に、現在の市場価値を算出します。
まとめ
不動産の評価は、土地、建物、マンションそれぞれに特有の評価方法がありますが、不動産担保ローンでは、担保評価額に加え、返済能力も考慮されるため、担保評価額と融資額は一致しないことが多いものです。まずは査定をしてもらいましょう。